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『ほえる犬は噛まない』



ほえる犬は噛まない [DVD]

ほえる犬は噛まない [DVD]

 

 「結婚したくない職業ワースト1」である人文系の大学院生のユンジュの目標は、大学教授になる事。
しかし教授になる事はままならず、身重の妻・ウンシルに頼った生活を送り続け、それが原因で夫婦の関係にもヒビが入ろうとしています。

マンションの管理事務所で働くヒョンナムは、犬の誘拐事件が繰り返される事に気がつきます。
「犯人を捕まえて、市民栄誉賞を受賞して、こんな平凡な毎日とはおさらばしてやる!!」
意気込むヒョンナムでしたが…。

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仕事をしていても日常生活を送る中でも、最近よく感じる事は「人を騙しても、自分が得をすればそれでいい」という風潮。
例えばコインパーキングの代金の踏み倒しや無人の場所での入場料、本屋さんでの携帯電話の撮影もそうだと思います。分別がつく年だと思われるのに「払うヤツは頭を使っていない・馬鹿だ」と公言する人さえ出てきました。

ユンジュは「大学教授になりたい」という目標を真っ当な方法でかなえようとしますがうまく行かず、結果的には賄賂でその地位を手に入れます。

ヒョンナムは正義感が強いけれどそれが言葉や態度で報われる事は少なく、ユンジュの犬を助け出した時もテレビの取材を受けたにも関わらず番組ではカットされ、妹に嘘つき呼ばわりされてしまいます。

華々しくクローズアップされる事なんて、確かにごくごくまれな事だと思うし、「良心の元で」とか「人は見ていなくても、どこかで神様が見ている」という考え方は古いのかもしれません。
でも、ユンジュを見つめる妻や、軽口を叩きながらもいつも一緒にいる、文房具屋の友人がヒョンナムを見つめる目線に「たった一人でも、自分の事をわかってくれる友達や家族がいればいいんじゃないのかな?」という気にもさせられます。

取り立てて金持ちでもなく貧乏でもない、名前も残らないような小市民はどこの世界でも大多数です。
そういう人たちが背伸びせずに行ったいい事・悪い事、そして「苦笑」が凝縮されている映画だと思います。

映画の冒頭で「登場する犬は医療関係者の指導のもと管理されています」みたいなコメントが出るんだけど、『武士(MUSA)』の時も「死亡した馬はいません」って出てた事を思い出しました。